春ですね。

そう、春です。

私は京都に住んでいるのですが、なんせ、京都の冬は寒いのです。そうして、長いのです。”いったい、いつになったら暖かくなるんだろう”と多くの京都人が春の訪れを首を長くして待っているのではないかと思ってしまいます。

ですから、そんなこんなで、やっとこさの春なのです。

この季節に外出すると、満開の綺麗な桜に出会えてとっても嬉しいです。

桜だけではなく、スミレ、たんぽぽ、菜の花、クローバー等、様々な可愛らしい植物たちが、”ほらほら、春がやってきたよ~”と、春のお知らせをしてくれているようにも思います。

春は、とっても暖かい。

そんな、春には多くの出会いがあるのではないでしょうか?

春は出会いの季節。

ですが、出会いだけではなく、別れの季節でもあるのではないでしょうか?

暖かい、春だと思っていたら、実はそうではなかった。

季節は、春の訪れではなく、とうに冬を越した後のお別れの季節の到来だった。

そういうことも、人生の中の別れにはあるのだと思います。

人との別れには、色々なものがあると思います。

疎遠やマンネリといった時間や距離が作り出すもの…

加害者の立場と被害者の立場といった心の距離が作り出すもの…

数年前の話になりますが、私は心を許した友人に裏切られるといった経験をしました。

私は、とても彼女のことが好きだったので、当時はとても傷ついたというのもありましたが、

それよりも怖いという気持ちの方が強かったように思います。

ある日、突然にいままでに見たことのないような友人の顔を見たとき、正直、怖かったです。

きっと、彼女には彼女の言い分があったんだと思います。

そのことも、想像がつきます。

ですから、私は、別れを決意するのが辛かったし、別れを受け入れることが辛かったです。

それに、当時、私はまだまだ彼女のことが好きだったように思います。

矛盾するようですが、裏切られているにもかかわらず、私はまだ友人のことが好きだったのです。

ですが、

私たちはある日を境に加害者の立場と被害者の立場にはっきりと別れてしまったのです。

私は、このことで私たちの共通の友人に一度だけ相談をしています。

裏切った友人への複雑な感情を持っている私に共通の友人がかけてくれた言葉は

「たくさん嫌なことをされたら嫌いになるのは当たり前のことなんじゃないの」

と言う言葉でした。

彼女を断ち切ることをどこかで後ろめたさを感じていた私は、なんだか、その言葉を聞いたとき少し吹っ切れたように思います。

きっと私は、目の前にある加害者の立場と被害者の立場から、もう一度歩み寄ろうという気持ちにはおそらくもうならないであろうと思ったのです。

”もう無理なんだろうな”

そう思ったとき、時間はかかるかもしれないけれど、苦しいかもしれないけれど彼女のことはもう忘れようと思えました。

現実を受け入れるしかないと思えました。

それから、どのくらいの季節を過ごしたのでしょうか?

随分と、時間がかかったようにも思います。

少しずつではありましたが、私は元気を取り戻すことが出来ました。

それと同時に、私の心の中の、彼女の存在はどんどんと小さいものになっていきました。

そうして、いつしか、完全に心が冷めてしまったように思います。

今となっては、彼女との辛い別れを悲しむことも、彼女との楽しい思い出を懐かしむこともありません。

私はいつしか彼女とは本当にお別れをしてしまったんだなあと思います。

では、

今回あの辛い過去を振り返ってみて”別れを”決定付けしたのは、いったいどこのどのポイントだったのでしょうか?

最初の、加害者と被害者の立場に分かれた時なのか

それとも、もう無理だと思ってしまった時なのか

それとも、心が冷めてしまった時なのか

うーん…

私は、全てがこの”別れ”を生んで決定づけたポイントだったように思いますね。

ただ、最初の、加害者と被害者の立場に分かれた時から心が冷めてしまった時まで、何か、もう別れの流れがあったというか…

後は、私の気持ちが流れに追いつくだけというか…

そんな感じだったように思います。

それだけ、加害者と被害者の立場の溝は多きいもののように思います。

それだけ、一度できた溝は埋めることが難しいもののように思います。

そうして

人の心というものは”たくさん嫌なことをされたら、嫌いになるのは当たり前”というところがあるのでしょう。

人の心というものは”一度でも冷めてしまうと、元に戻ることはとても難しい”というところがあるのでしょう。

私は人が過ちを犯すときは犯してしまうものだというのはもちろんわかります。

ですが、出来るだけ、大切な人を失いたくないという気持ちも当然あります。

人を加害者と被害者の立場に追い込むものは何なのか?

立場が別れてしまったのは本当に仕方が無いことだったのか?

大切な人を自らの過ちで失うことのないように…

役に立つのかどうかはわかりませんが、

私はあの辛い経験をきちんと胸に刻んでおこうと思います。

では、また。